■PER5倍、配当利回り10%:ビグラセラ・ハロンタイル(VHL)に投資開始
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19年12月に行った「ベトナム株配当利回りランキング」で有望そうに感じたビグラセラ・ハロンタイル(VIGLACERAHALO、VHL)に投資を実施しました。きわめて小額ですが・・・(笑)
月一度程度で新規投資をするという方針の第一弾です(*出来高がとても小さいので購入の際には注意が必要です)。
VHLは実績配当利回り10%程度、PER5倍(18年度)、PBR1倍強(19年9月末)という正真正銘のバリュー株です。
20年1月時点で時価総額35億円程度で、日々の出来高も少なく、ベトナムでも注目されていないのがわかります。あえて日本人でこの銘柄を調べたのは自分だけではないかと思えてしまいます。
株価は以下の通りで、2015年〜2017年までは大幅上昇しましたが、2018年以降に下落に転じています。2019年は下げ止まってきたものの、横ばい程度でパッとしておりません。
Vietstock/Tradingviewより |
■VHLへの投資成績のレビュー
2020年1月に投資開始。手数料によりマイナススタートです。
投資開始:2020年1月
入金額:103200ドン(5万円)
平均単価:34400ドン
株式数:300株
損益:マイナス-1万円、20年3月)
累計配当額:なし
直近の売買:買い
*今後定期的にアップデート予定です。
■配当の推移、配当利回り。親会社に配当するためか継続して高配当
会社概要の前に投資家の関心が高い配当の推移について見てみます。以下が一株あたり配当の推移です(権利落ち日ベース、Vietstockより)
13年:1000ドン3
14年:1000ドン
15年:2000ドン
16年:2000ドン
17年:9325ドン
18年:2500ドン
19年:3000ドン
2017年の配当額はすごいですね。親会社ビグラセラ(Viglacera Corporation)が50%強保有しているのも、高配当の理由かと思います。ちなみに上記期間では増資等の株式数の変動があります。
以下に配当に関するポイントをまとめます。
✔︎ 17年を除き、基本的には増配基調
13年1000ドンに始まり、19年の3000ドンへ増配基調です。17年は大幅増配を実施しているので特例ですが、それを除くと減配もありません。配当を重視している企業である印象です。
✔︎実績配当利回り10%強
1/12時点で株価は30000ドンです。19年の実績配当額は3000ドンなので、実績配当利回りは10%です。文句なしの高配当株です。
✔︎14年・17年に増資
14年・17年に増資をしています。キャッシュフロー計算書をみると17年に増資で900億ドンのインカムがある一方で、配当支払いで1500億ドンの支出がありました。
大幅増配しつつ増資しているのは 不可解ですが、持分比率の調整(例:親会社へ割当して親会社の持分を増やす)が背景にあったかもしれません。
高配当や増資によって株価は下落していますが、一貫して株主であった投資家は配当で元が取れているパターンですね。
✔︎配当の持続性について
Vietstock19年7-9月期EPS(一株利益)は1346ドンです。また7-9月期までの過去12ヵ月のEPS(一株利益)は5616ドンです。
EPSを5616ドンとすると、19年の一株あたりの配当額3000ドンは配当性向53%に相当します。
少し余裕がない印象です。建設需要が強いベトナムにおいて、この企業の売上(需要)は伸びる気はするので、「業績成長ができる」前提で大丈夫だと思います。
■ビグラセラ・ハロンタイル(VHL)の会社概要
続いてビグラセラ・ハロンタイルの会社概要をみていきます。以下はSBI証券からです、少し見やすく編集しています。
ビグラセラ・ハロンタイル(Viglacera Ha Long Joint Stock Company)はフローリング及び屋根ふき用のブリック・タイルの製造・販売に従事するベトナム会社である。
同社は装飾タイル、コットタイル及びブリック等を生産し、同時に運営材料の採掘、他の生産者への技術移転、並びに製造棟の建設もする。
また、同社は貨物の運送及び石油の卸売にも携わる。
同社はVietnam Glass and Ceramics for Construction Corporation (Viglacera Corporation)の子会社である。
本社をクアンニン省のハロン市に置き、同社は3つの工場及び2つの企業を有している。
Vietstockによると2018年12月時点で、親会社ビグラセラがビグラセラ・ハロンタイルの株式を50.48%保有しています。
以下がSBI証券のビグラセラ・ハロンタイルの企業情報です。時価総額は日本円で30億円強程度に相当します。
1日の売買高も非常に少ないので、買う際は大きく株価を動かさない様に注意する必要があります。
製品はブリック・タイルの製造・販売を中心に、建設資材を取り扱っています。
外国人保有率
現在の外国人保有率は31%程度です。2015年〜2016年は40%後半でしたが、2016年後半〜2018年にかけて30%台へ下落しました。2019年は31%と底ばっている状況です。
■ビグラセラ・ハロンタイル(VHL)の業績・動向及びバリュエーション
長期業績としては基本的に右肩上がりで増収基調です。ベトナムの建材需要は長期的に強そうなので需要環境は強そうです。
キャッシュフロー
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを比較するとコンスタントにFCFがでている点が確認できます。私はFCFが良い銘柄でないと投資する気になれないので、その点ではうれしいです。営業CF
16年:146,404
17年:140,496
18年:211,321
投資CF
16年:-120,027
17年:-78,370
18年:-78,313
バリュエーション
過去数年はバリュエーションの縮小が起こっています。純利益率が変わらない中で、ROEが低下しているのは増資と資産回転率低下の影響と予想します。20年1月時点ではPER5倍、PBR1倍強という水準で、20年1月に入ってからは下げ止まっています。
年ベースのバリュエーション推移(Vietstock) |
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■終わりに
今回、ビグラセラ・ハロンタイル社の強みや経営に対する深い理解を持って投資をするというよりは、表面上の数字とマクロ状況をベースに投資をしています。当然リスクが高い投資となっており、投資額も比重(自分の資産全体に対する)をおさえて投資しています。
ビグラセラ・ハロンタイル社に対する投資成績はこのページ内でアップデートしていきます。
まだまだベトナム株の資産規模が小さいので、面白いと思った銘柄には小額でも投資をしていくスタイルに変えています。その点ではベトナム企業を知ることが第一歩です。ベトナム含むASEANの有力企業を学ぶのには「ASEAN企業地図」がおすすめです。
- 別サイトにて有望そうな日本株中小型株も調査しています。是非ご覧ください。「大化けするかも?中小型株調査部」(別サイト)。
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