2019/09/12

ホーチミン、ハノイ、UPCoM:ベトナムの証券取引所の違いを整理



■ベトナムはホーチミン証券取引所(HOSE)、ハノイ証券取引所(HNX)、UPCoM店頭市場の3種類





こんにちは、ベトナム株、タイ株により不労所得形成・配当生活の実現を「気長に気楽に」目指すうみがめです。


今回は自分もわかっているようで詳しくは理解していなかったベトナムの証券取引所の概要について整理したいと思います。


ベトナムには大きく3種類の株式市場があります。



■それぞれの証券取引所の概要


  1. ホーチミン証券取引所(Ho Chi Minh Stock Exchange)


    HOSEと表記されます。名の通りホーチミンにある証券取引所です。

    3つある証券所のうち、設立が2000年と最も古く、ベトナムの中では老舗です。

    ベトナムにおける最大の株式市場で、時価総額の大きい企業を扱っています。日本でいう東証一部に近いイメージかもしれません。

    具体的な違いとしては、上場基準の要件が他の2つの市場より厳しいです。

    上場申請時の資本金や、株式会社としての経過年数黒字計上の期間、等の要件がハノイ証券取引所やUPCoMより厳しくなっています。



  2. ハノイ証券取引所(Hanoi Stock Exchange)


    HNXと表記されます。ベトナムの首都にあるハノイにある証券取引所です。

    設立は2005年で、ホーチミン証券取引所の後に設立されました。

    ホーチミンとの住み分けで、上場基準が幾分か緩くなっています。

    ベトナムにある3つの証券取引所の中では、時価総額や売買代金は最下位です。

    19年8月末の時点で、時価総額の50%近くが金融株で占められています。


  3. UPCoM(Unlisted Public Company Market)

    UPCoMはUnlisted Public Company Market、未上場公開株式市場です。
    2009年に設立されました。ハノイ証券取引所の管轄にあるようです。

    ベトナムではUPCoMに登録されることをIPOを呼ぶこともあります。

    ホーチミンやハノイに比べて情報開示のハードルや、業績面での制約が少ないです。

    ベトナムでは国有企業の民営化を推進してまして、国有企業が民営化する際はUPCoMに登録されます。

    19年5月にはベトナム航空がUPCoMからホーチミンへ上場しています。

    未上場だからと侮ってはいけません、店頭にある企業の時価総額や、売買高はハノイ証券取引所より大きいです。

    ちなみにSBI証券ではUPCoMの銘柄を取引する方法はありません・・・
日経新聞より




■ホーチミン、ハノイ、UPCoMの時価総額の比較


それぞれの取引所に上場している企業の19年8月末時点の時価総額の合計を見てみますと


HOSEは約3300兆ドン(約15兆円)

UPCoMは440兆ドン(約2兆円)

HNXは95兆ドン(約4400億円)


と、HOSE→UPCoM→HNXの順番となり、HNXが一番小さいです。

ちなみに19年8月末の東証一部の時価総額合計は570兆円です。

HOSEは東証一部の3%しかないんですね・・・


今後のアップサイドポテンシャルを感じます。



■パフォーマンス推移





それぞれのインデックスのパフォーマンスの推移を見てみます。

同じサイトで3つ取れなかったので、サイトが其々バラバラになっています。


まずはホーチミンです。




Tradingviewより



続いてハノイです。ホーチミンに比べて回復が鈍い気がします。




Bloombergより




最後にUPCoMです。過去5年だと直近の動きがわかりにくいため、過去3年にしました。


過去3年ではいってこいですね。




Stockbizより



過去5年~3年のパフォーマンスですとホーチミン・UPCoMが同等レベル、その次がハノイという印象です。



■構成企業



簡単に構成企業や、同様な業種が多いのか、といった点も見たいと思います。



  • ホーチミン(HOSE)

不動産(19年8月末時点で全体の28%)と金融(19年8月末時点で全体の25%)で全体の時価総額の約半分を占めます。


時価総額が大きい銘柄のトップ3はビングループ(VN)、ビンホームズ(VHM)、ベトナム外商銀行(VCB)です。


  • ハノイ(HNX)

ハノイ(HNX)は金融セクターが(19年8月末時点で全体の49%)で全体の時価総額の約半分を占めます。

時価総額が大きい銘柄のトップ3はAsia Commercial Bank(ACB)、サイゴンハノイ商業株式銀行(SHB)、ペテロベトナムテクニカルサービス(PVS)です。


  • UPCoM
UPCoMは業種別の構成比は見つかりませんでしたが、
時価総額が大きい銘柄のトップ3はベトナム空港総公社(ACV)、Viettel Global Invesetment (VGI)、Vietnam Engine (VEA)です。




日本だとトヨタやソフトバンクといった製造業・テクノロジー企業が入ってきます。

アメリカでも同様にアップルやマクロソフトといったテクノロジー企業が入ります。

経済が発展途中のベトナムでは、金融や不動産に投資するのが手堅い、という点を確認すると共に

次のアップル、マイクロソフト、トヨタ、ソフトバンクが眠っている可能性を考えるとわくわくしますね。



今回は、以上です。


引き続きうみがめみたいに「気長に気楽」に


ベトナム株・タイ株による不労所得形成・配当生活の実現を目指していきます。


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