突然ですが、問題です。
ベトナムに上場している全株式の時価総額合計はベトナムの○○○の約50%に相当する(2018年)
さて○○○はなんでしょうか?
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ヒント:昔バフェットがしていた比較です(最近は聞かなくなりました)
おそらくベトナム株ブログに来るくらいの投資玄人でしたら、簡単な問題でしたね。
正解は
GDPです!
■超トップダウン的視点:GDP VS.時価総額を考える
超トップダウンの株式市場価値の考え方として、
その地域・市場の時価総額合計 VS. GDP
というものがあります。
つまり、その国(地域)の時価総額は同GDPの何倍か?
ある意味、国や地域バージョンのPERです。
純利益がGDPに変わり、対象が1社から全社に変わっただけです。
この倍率が相対的に高い国・低い国が出てくるわけですが、
少し大雑把ですが、倍率が高い国は、
①GDPの将来的な成長率が高いと考えられる
②GDPの安定性がある(政治体制、社会の発展度合い、紛争の有無)
③GDPでは捉えられない価値がある(GAFA等の括りが難しい国際企業)
という様な要因があると考えられます(私見です)。
ここでは1倍・○倍が適切かどうかとか、その様な議論はせず、
ベトナムとそれ以外の国で比較したいと思います。
今回のブログ記事で使われているデータは全てCEICからです。
CEICのツイッターもある様なので要フォローですね。
■ベトナム自身の過去と比べる
冒頭の通り、ベトナム株の時価総額対GDP比率は50%です。
50%は2000年以来で、最も高い水準付近です。
PERで例えるならば、ヒストリカルレンジの上限付近というイメージです。
また2000年からの平均値は20%程度です。
現状は、過去に比べて時価総額の評価額がGDPに追いついてきていると解釈できますね。
Vietnam Market Capitalization % of GDP, statistics (From CEIC) |
■他の国と比べる(ベトナムのアップサイドを感じます!!)
以下、各国・地域の直近の倍率を見てみますと(CEIC、Last)
中国・・・約70%
香港・・・約1000%
アメリカ・・・約160%
EU・・・約80%
日本・・・約100%
韓国・・・約90%
タイ・・・約100%
インド・・・約100%
シンガポール・・・約240%
台湾・・・約160%
ベトナム・・・約50%
ベトナム低い!
ベトナムが圧倒的ディスカウントにあることがわかります。
(ちなみに他の50%以下は国は、アジア・オセアニアでいうとインドネシア・ネパール・マレーシア等で、ベトナムは下から7番目です)
香港やシンガポールは金融シティという性質により、飛びぬけて高い倍率になっていると考えられます。
但し、他の国(中国・台湾・タイ・インド)と比較した際にも、ベトナムの数字は低く見えます。
ディスカウント要因はそれなりあるわけですが(例:政治や紛争リスク)、
中長期的にはグローバル経済により組み込まれ、
経済が開放され、透明性が高まり、資本市場も成熟すると予想します。
また今やベトナム地域の潜在成長率は他国より高まっていると考えられる中、
時価総額 VS. GDPの比率が、他国水準へ浮上していく可能性もあります。
単純計算で、仮に時価総額/GDPが、現状の50%から100%になるとしたら、おおよそ株価は現状から2倍になるわけです。
中長期的にベトナム株が魅力的とうみがめが考えている点を
時価総額 VS. GDPという超トップダウン視点で考察してみました。
今回は、以上です。それでは、うみがめみたいに気長に株を楽しみましょう!
*ちなみにうみがめはトップダウンから正しい方向性を考える思考プロセスがとても好きです。
正しい着眼点・思考法を学ぶ上では、↓が参考になります。
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