この記事のポイントは以下の3点です。
1)GMOはGMOコインで仮想通貨の販売所及び仮想通貨FXを提供
2)仮想通貨FXは「顧客対GMO」の取引である印象。ビットフライヤーやコインチェックは「顧客対顧客」の取引という差異がある。GMOは自身で価格変動リスクを負っており、その分スプレッドが高い
3)コインチェックとGMO業績の比較はあまり示唆はないものの、ヘッジ・先物・FXなど仮想通貨取引のエコシステムが充実することは仮想通貨取引業者にはポジティブなトレンドと考える
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●GMOは取引所とマイニングの2種類の仮想通貨関連事業を行う
同業他社といいつつ、GMOの仮想通貨事業はコインチェックと相違点があります。
まずGMOは自社でビットコイン・ビットコインキャッシュのマイニングをしています。コインチェックはしていません。
また仮想通貨の交換所を運営しているGMOコインでは、「仮想通貨FX」を行っています。コインチェックとの簡単な違いは以下の通りです。
■GMO FXは、顧客とGMOが取引をします。GMOはスプレッドを通じて収益を得ます。
■コインチェックやビットフライヤーの取引所は顧客同士が取引をして、両企業は「場」を提供するだけです。ビットフライヤーは取引毎に手数料を徴収しますが、コインチェックは無料です
GMOは自ら仮想通貨のポジションリスクを取るので、仮想通貨の価格が変動する場合は価格変動リスクを負います。18年1−3月期はそのために損失が発生しました。
ただし、4−6月期には売上14億円、営業利益5億円へ復調しました。
GMOコインの業績推移(会社資料より)
1-3月期の短信における言及
●コインチェックと事業モデルが異なり単純な比較は難しい。ただし仮想通貨取引のエコシステムが充実する点はポジティブ
結局、コインチェックとGMOコインの事業モデルは異なるため、単純な比較は難しいです。
ただし、GMOコインのような業者が利益を出して事業運営を継続していくことで、仮想通貨のエコシステムが拡充されると思います。
おろらくGMOは価格変動リスクをヘッジするための仕組みをどんどん取り入れると思いますし、株・債券・為替でされたような発明も起こると思います。
それが、仮想通貨が1つのアセットクラスとして地位を固めることにつながり、それはビットフライヤーやコインチェックなどの主要プレイヤーにとって有難いことになります。
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